お世辞

身も蓋もなく言ってしまえば、
「お世辞＝嘘」なんだけど、
見た目サエない女子を前にして邪険に扱っていると、
他の女子からの反感を買う。
だからお世辞をいうのが普通というか礼儀だ。

問題はどうやって上手なお世辞をつくかということだ。
なにしろ女子はお世辞と分かっていても、
褒められると喜ぶ。
その褒め方にはコツがある。

簡単に言ってしまえば、
大雑把な嘘を大げさにつくということだ。
中途半端なお世辞を女子は非常に嫌う。

たとえば、
「あ、君はアイシャドウの色と洋服の色を合わせてきたんだね」
とかトンチンカンなお世辞を言っても通用しない。
「化粧のことなんかわかりもしないくせに何言っているのよ」
と不機嫌になるだけだ。

もっと大雑把に大げさに、
そして冗談っぽくお世辞を言えばいいんだ。
たとえば
「君は美人コンテストアジア選手権で7位には入れるよ」
くらいに言っておくことだ。すると
「なにそれ？じゃ上に6人もいるってことでしょ」
と女子からツッコミが入るけど、
決して世界一の美女と言ってはいないし、
それでも十分に褒めているし、
会話のネタにもなる。
この辺のセンスが大事なんだ。

同じお世辞でも、
真剣な顔で
「今日のメンバーの中であなたが一番素敵だと思います」
とかいう重いお世辞は禁物だ。

女子のほうでもマトモに相手にしていられないから
「そう？ありがとう」と冷たくかわされるのがオチだ。

そんな重い褒め言葉を言われるくらいなら、
「レッサーパンダに似てる」とか、
軽くケナしてもらったほうがまだマシってもんだ。

あと、パーツを褒めるのもやめておいた方がよい。
「目が可愛い」とか「口元が可愛い」とかそういうの。
女子は自分の顔のどこがコンプレックスなのか知りすぎるくらい知っている、
そして弱点をカバーするために化粧でごまかしているんだから、
こういうことを言うと要らぬ神経を逆なでするだけになる。

お世辞はあくまでもジョークと絡めて言うのがコツだ。